本の基本情報(タイトル・著者・ジャンル)
タイトル:文学少女対数学少女
著者:陸 秋槎(りく しゅうさ)
出版社:ハヤカワ・ミステリ文庫
刊行年:2020
ジャンル:ミステリー小説
おすすめな人
タイトル通り、ミステリーが好きな人、もしくは数学が好きな人におすすめです。
ミステリーでも理系日常ミステリーであり、文学少女の陸 秋槎(りく しゅうさ)が小説(いわゆる”作中作”)を書き、
その内容について数学少女の韓菜蘆(かん さいろ)が数学の視点でミステリーを紐解いていきます。
そのため、数学だけでなく主人公の感情や人間関係など気軽に楽しむことができます!
読む前に
名前は付録の登場人物表が付いてくる
陸 秋槎や韓菜蘆のように、中国人の名前に慣れていないと読むのが難しいと思います。
この問題は本を買うと、登場人物表の紙が挟まっていますのでご安心ください。
ただ、作中作の人物は書かれていないので自分で記録する必要があります。
数学の前提知識の必要性について
数学の前提知識はなくても、解説が詳しく書かれています。
また、数学を理解しなくても、数学少女は何を伝えたいのか、という本質的な所だけ捉える読み方も十分に楽しめます。
私の場合、フェルマーの最終定理の歴史だけYouTubeで勉強しましたが、
知っているのと知っていないのでは、感情移入の度合いが違いました。
以下は実際に私が勉強で視聴した動画です。
感想
数学が好きになった
韓菜蘆の数学に対する熱意がめちゃくちゃ伝わってきます。
特に、未解決問題に対する数学の歴史やその登場人物の凄さや興味がつきません!
ミステリーもさらに好きになった
ミステリーもかなり角度が高く盛り込まれています。
ミステリーの定番や手法に限らず、ミステリー自体の在り方も数学と対比して、語られています。
これからの読書人生にもかなり影響のある一冊となりました。
作中作が本格で面白すぎる
作中作が本格ミステリーとなっていて、本格好きにはたまらない文となっています。
その中に、密室殺人が含まれていたりと最近のミステリーというよりは、恐らく古典的な
硬派なミステリで登場人物たちと一緒に考えることができます。
そういった意味では、作中作は短いのでミステリ初心者にもおすすめできます。
まとめ
この本は一気に読まず、専門書のようにじっくりと調べながら読みました。
そのくらい、読んでいる最中も読了後も「ミステリー×数学」に夢中になる小説となっています。
気になった方は是非手に取ってみてください!


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